足の筋力を保つために自分でできること

高齢者にとって健康的な老後を過ごすため、足の筋力の維持は大変重要です。
東京消防庁が発表した、平成25年~29年にかけて高齢者が緊急搬送された事故種別では、約8割が転倒によるものであり、如何に足の衰えが危険かを物語っています。
高齢者は筋力だけでなく、骨も脆くなっている事が多いため、ちょっと躓いただけで骨折してしまうことも少なくありません。

また、若い頃に比べ回復が遅いことから、そのまま寝たきりになってしまう危険性をはらんでいます。
更に、体を動かせないことで脳への刺激が弱まり、認知症に発展するリスクも高まります。
この様に、高齢者にとって足の筋力を保つことはとても大切なのです。

では、足の筋力を保つにはどうすれば良いのでしょうか。
何もジョギングやジムに通うなど、大きな負荷をかける必要はありません。
日常の生活習慣を少し変えるだけで維持できるのです。
例えば、ちょっとコンビニに行くのを車から徒歩に変えたり、エレベーターを使わず階段を利用するなどです。

ポイントは、太ももの筋肉の動きを意識し、今までより少し足を高くあげる事を心掛けることです。
できれば、体を横にして、足を大きく上下させたり、椅子に座った状態で足を前後に動かすなど、テレビを見ながらでもできる運動を加えると、更に効果的です。
既に足が弱っていて、運動が困難な場合は、カーペットなどのちょっとした段差を無くしたり、廊下や浴室に手すりをつけるなどして、転倒を防止すると良いでしょう。