周囲も気にかけるべき高齢者の足の状態

若いころは足のトラブルなどなかったのに、高齢になったら頻発するようになったという高齢者は少なくありません。
高齢になると動脈硬化が進行するため、血液の停滞を招きやすいです。
それが皮膚の変色や冷え、むくみなどの原因になります。
また皮膚のバリア機能の低下により、感染症の発症率が高まる問題もあります。

足を見れば健康状態がわかると言われるほど、足は身体の詳細を物語るのです。
高齢者になるとターンオーバーが低下するため、新陳代謝が正常に行われなくなります。
それにより水分や皮脂が減少し、かゆみを誘発する問題もあります。
こうしたトラブルを防ぐためには、足の洗浄と保湿に加えて血行促進が欠かせません。

高齢者は自身の足の異変に気づけないケースがあります。
皮膚の感覚が鈍感になってくるため、治療が必要な状態にあるのに放置しているケースが多いのです。
それゆえ家族や介護士などの周囲の人がフットチェックをして、異常を見つけてあげることが重要です。

もし足に赤い線があるようであれば、高齢者自身で掻きむしっていると考えられます。
掻きむしると傷口に雑菌が侵入し、炎症や腫れを引き起こす原因になります。
かゆみを感じる場合は高確率で乾燥しているので、乾燥対策として保湿を徹底しましょう。
肌質に合わせた保湿液や乳液、クリームなどで水分と油分を補給してください。
油分は水分を閉じ込めて抱える役割を持っているため、特に高齢者は不足しないように注意が必要です。
このほか、介護士向けですが高齢者にこそ適切なフットケアをに高齢者のフットケアの手順が書かれているため、併せてチェックしておきましょう。